アロマセラピストの年収はどれくらい?年収アップのコツも解説

アロマオイルを使用して人を癒やすアロマセラピストは、近年、美容系の中でも人気が高まっている職業です。しかし、将来の進路を決めるにあたって、年収は気になる項目ではないでしょうか。今回は、アロマセラピストの平均年収をはじめ、年収をアップさせるための方法や資格について紹介します。アロマセラピストに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。


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アロマセラピストの年収はどれくらい?

厚生労働省のjobtagによると、アロマセラピストの平均年収は381.9万円とされており、これを月給換算にすると求人賃金が平均21.8万円となります。

特に注目したいのが、給与のピークが40代前半で443.46万円に達する点です。アロマセラピストとして働いている方の多くが女性であることから、2022年の女性の平均給与314万円と比較して約2割以上高い水準となっています。

これらから、アロマテラピー業界が女性にとって比較的高収入を得やすい職種といえるでしょう。

アロマセラピストのキャリアを検討する際、年齢とともに積み重ねる経験が収入アップに直接的な影響を与える可能性があります。

アロマテラピーの深い知識と技術を身につけることが、将来的に安定した収入源となり得るため、専門教育や継続的な学習が求められる職業でしょう。

出典:

厚生労働省 jobtag「アロマセラピスト

国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査

アロマセラピストが年収アップするには?

アロマセラピストになって年収をアップさせるには、スキルの向上やサロンへの貢献に加え、独立の道も選択可能です。具体的に年収を伸ばすために取り組みたいことを、それぞれの視点から紹介します。

施術スキルを磨く

アロマセラピストが働くサロンの多くは、指名の顧客数や顧客の評価によってインセンティブを支給しています。

そのため、アロマテラピーに関する専門知識のみならず、トリートメントスキルも磨き、より多くの顧客から選ばれるアロマセラピストを目指せば、年収アップにつながります。

とはいえ、施術に関するスキルだけでは、ほかのアロマセラピストと比較して差別化しにくいのも事実です。

アロマセラピストは、顧客の心身の状態を注意深く聞き出し、共感を示してサポートする姿勢が求められています。傾聴する力はもちろん、わかりやすく説明する力も身に付けましょう。

店舗の売上アップに貢献する

アロマセラピストは、施術のほかにも、サロンで販売しているアロマキャンドルやオイルのような商品の売上に応じてもインセンティブが支給されます。

店舗の売上に貢献すれば、インセンティブの支給はもちろん、業績に応じた賞与や基本給のアップが狙えるでしょう。

サロンには、常連の顧客だけでなく新規の顧客も訪れます。初対面のお客様にもリラックスしてもらえるような自然体の接客を心がけることが大切です。商品知識を深め、顧客にわかりやすく伝えることで信頼を得られます。

営業スキルを磨き、一時的な売り上げだけでなく、リピーターを増やしていくことが重要です。

サロンで昇進を狙う

同じサロンで長く働き、施術スキルや営業スキルが認められれば、管理職へ昇進する道が開けます。管理職になれば、基本給アップのみならず、役職手当が支給されるケースがほとんどです。

管理職に就くには、組織をまとめ上げる能力やリーダーシップ能力が必要です。積極的に新しい提案を行い、サロンの売上向上や顧客満足度の向上に寄与すると良いでしょう。

待遇の良いサロンに就職・転職をする

給与や福利厚生が優れたサロンへの就職または転職するのも、年収をアップさせる方法のひとつです。

基本給の高いサロンを選べば、直接的に収入を増加できます。さらに、充実した福利厚生を提供する職場なら、仕事に関連する出費を抑え、手取り額を増やすことも可能です。

また、昇進や昇給の機会が限られている場合は、より良い条件を求めて積極的に転職を検討してみるのもひとつの手です。

経営について勉強し独立に備える

アロマセラピストとして施術スキルや営業スキルを向上させ、さらに経営力をつければ独立も夢ではありません。独立し安定した経営を続けられれば、より高い収入も期待できます。

独立するためには、まずサロンに勤務し、経験を重ねます。マネージャーのような管理職のポジションに就き、サロンの営業や経営についてのノウハウを身に付けましょう。

近年は、SNSでの集客も主流となっているので、SNSを利用したマーケティングの手法を学んでおくのもおすすめです。

美容業界のサロン廃業率は高く、経営に失敗すれば年収が下がるリスクもあります。しかし、高いスキルがあれば再就職も容易です。恐れずに夢の実現のために備えておきましょう。

年収アップにつながる!アロマセラピストにおすすめの資格

アロマセラピストに、国家資格はありません。そのため、特に資格を持っていなくてもアロマセラピストとして働けますが、資格を持っていると就職や転職に有利になるほか、顧客からの信頼も高まります。

キャリアアップを考えているなら、資格取得は大きなメリットがあるでしょう。勤務先のサロンによっては、資格手当を支給してくれる場合もあります。

独学では知識が偏りがちです。幅広く正しい知識を身につけるためにも、資格取得を検討してみましょう。ここからは、数多くあるアロマセラピスト向け資格の中から、厳選して4つのおすすめ資格を紹介します。

アロマテラピー検定

アロマテラピー検定は、アロマテラピーの基礎知識や技術を正しく理解しているかを評価する試験です。AEAJ(公益社団法人日本アロマ環境協会)が認定している資格で、アロマテラピーの入門資格として人気があります。

精油の特性をはじめ、使用方法や効果、安全性についての基礎知識が身につく資格です。また、アロマテラピーの歴史や理論にも触れることができ、実用的なスキルだけでなく、理論的な背景も学ぶことが可能です。

1級と2級に分かれており、合格率は90%を超えているので、比較的やさしい資格でありながら、アロマセラピストとしての信頼性が高まるでしょう。

参考:公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)「アロマテラピー検定

アロマコーディネーター

アロマコーディネーターは、アロマテラピーに関する基礎知識に加え、安全にアロマを生活に取り入れられる証明として評価する資格です。日本アロマコーディネーター協会が認定している資格で、サロンの開業はもちろん、アロマショップの開業やアロマ関連のセミナー開催を検討している方からの人気があります。

精油の扱い方や香りが脳に与える影響、安全性と危険性を知るなど、アロマオイルについてオールマイティーに役立てられる知識の習得が可能です。

参考:日本アロマコーディネーター協会「アロマコーディネーター

IFA 国際アロマセラピスト

IFA国際アロマセラピストは、国際的な基準に基づいてアロマテラピーの知識と技術を認定する資格です。この資格は、国際アロマセラピスト連盟(IFA)によって運営されており、世界中で認知されています。

世界最高峰とも呼ばれているこの資格を取得すると、精油の科学的な理解、安全な使用方法、治療的な応用技術など、広範囲にわたるアロマテラピーの専門知識を持つことが証明されます。

参考:国際アロマセラピスト連盟(IFA)「IFA 国際アロマセラピスト

IFPA 国際プロフェッショナルアロマセラピスト

IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)資格は、高い水準の知識と技術を証明する国際的な資格です。イギリス政府とも連携しており、アロマテラピーの教育、研究、実践の促進を目的とされています。

資格取得後には、精油の詳しい知識、治療的な使用方法をはじめ、顧客との効果的なコミュニケーション能力が認められ、医療やウェルネス、介護業界での専門職として、世界中で活動することも可能です。

参考:IFPA(国際プロフェッショナルアロマセラピスト連盟)

IFPA 国際プロフェッショナルアロマセラピスト

まとめ

アロマセラピストの年収は、女性の中では比較的高収入の職種です。年収をアップさせるには、施術スキルの向上、店舗売上への貢献、管理職への昇進、待遇の良いサロンへの転職、さらには独立を目指す方法があります。アロマセラピスト向けの資格を取得することで、専門性を高め、キャリアアップにつなげていきましょう。

アロマセラピストのなり方については、下記で紹介しています。

アロマセラピストになるには何が必要?仕事内容や働き方を解説