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美容専門学校の入試の種類
美容専門学校の入学試験は「AO入試」「推薦入試」「一般入試」に分けられます。
ここでは、それぞれの試験内容や重視されるポイントについて詳しく解説します。
AO入試
AO入試のAOとはアドミッションズ・オフィスの略で、それぞれの学校が理想とする学生像(アドミッション・ポリシー)を基準に合否を決める方法です。単純な学力を測るのではなく、学校の学生像を元に受験者の能力や適性を評価します。
AO入試は、志望校が第一志望の学生が受けられます。合格後の志望変更はできない学校が多いので、出願するときは注意しましょう。
AO入試では志望理由書(エントリーシート)や小論文の提出と面接を行う場合が一般的で、学力では測れない人間性を評価されます。学生の能力や適正、意欲などを確認しながら合否を決めていくため、例えば、部活動や課外活動などに打ち込んできた方が選ぶ傾向にあります。
面接では、高校在学中の活動実績や取得した資格などが評価されます。高校生のうちから関連する実績を積み、資格取得や部活動の成果などでやる気をアピールすることが大切です。そして、合格後にも意欲的に学ぶ姿勢が問われる場合もありますので、資格取得や勉強の計画を立てておくと良いでしょう。
また、AO入試は一般入試よりも早い時期から始まります。6月頃からエントリーが始まる学校もあり、早ければ夏休み前に合格が内定します。受験資格としてオープンキャンパスへの参加が必須になっている学校もあるので、募集要項もあらかじめ確認しておきましょう。受験したい学校のアドミッション・ポリシーの確認も、もちろん重要です。
推薦入試
推薦入試は、高校からの推薦を受け受験する方法です。AO入試との違いは、在学している学校からの推薦が必要になる点です。
推薦入試の種類として、指定校推薦と自己推薦があります。指定校推薦は各学校で定員が決められており、高校在学中の内申点や欠席日数などが重視されます。自己推薦は学校からの推薦がなくても内申点の基準を満たしていれば受験可能です。
推薦入試は書類審査や作文の試験が行われる学校もありますが、面接を中心に合否を判定されます。
募集時期は秋頃の短い期間で設定されることが多く、早いタイミングで募集終了となる場合もあります。そのため、夏休みには面接対策などを始める必要がありますが、推薦入試で合格すれば卒業までに余裕を持って過ごせるでしょう。
一般入試
一般入試は、志望校の入学資格を満たしていれば誰でも受けることができる方法です。一般的に筆記試験や面接を実施することが多く、学校によっては小論文や作文テストを設けているところもあります。
筆記試験では、国語・数学・理科・社会・英語などの一般教養を問う問題が中心です。
基礎的な学力は必要であるものの、美容専門学校の多くは面接を重視する傾向にあり、なかには筆記試験を実施しないケースもあります。美容業界で活躍できる人材を育成する学校であることから、試験では人物像やコミュニケーション能力が問われるのです。
募集時期はAO入試や推薦入試よりも期間は長く秋口から始まり、定員を満たさなければ3月末まで募集している学校もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
美容専門学校の受験資格
美容専門学校への受験資格は、基本的には「高等学校卒業以上」とされています。通信制課程のコースが設置されている学校の中には、中学卒業者を受け入れるところもあります。
通信制の場合は学費が安く抑えられるものの、学校に通って先生に直接教えてもらえる機会は少ない点に注意が必要です。中学校卒業者が美容専門学校を目指す場合は、高卒認定資格を取得する方法もあります。
また、なにかしらの事情で高校を卒業できなかった方にも、中学卒業程度の学力試験を行い、入学を認めている学校もありますので、調べてみるのも良いでしょう。ほかにも、カリキュラムに高等課程のある学校もあります。諦めずに挑戦することができます。
美容専門学校の入試問題対策は?
次に、美容専門学校の具体的な入試問題対策を解説します。試験は各学校により異なるため、受験予定の学校のパンフレットなどもあわせて確認し、入念に対策しましょう。
書類審査
美容専門学校の試験では、エントリーシートや入学願書などの応募書類を提出します。
提出書類に書く志望動機は、面接で必ず聞かれると言っても過言ではありません。あらかじめコピーを取り、面接の練習時に活用しましょう。コピーを取っておくと内容をあとで見返すことができます。
また、証明写真は清潔感を保ち、髪型や身だしなみに注意しましょう。入試ではジャケットやネクタイを着用するなど、フォーマルな服装が基本です。写真は加工せず、顔がしっかり見えるように撮ることをおすすめします。
面接
入試対策で非常に重要なのが面接対策です。先述したとおり、美容専門学校の入試では、人物像やコミュニケーション能力を重視する傾向があるためです。
面接は、個人面接と集団面接の2種類があります。どちらも自分の考えを冷静に述べられるようあらかじめ準備しておくことが大切です。
面接では髪型や服装などの身だしなみを整えて、明るくハキハキと答えましょう。学校が求める人物像に合わせて、自分のアピールポイントを確認しておくことも重要です。対策として志望校の学生像はホームページやパンフレットなどでしっかり確認しておきましょう。
面接練習を進路担当の先生や親などと行い、模擬面接を通じて自信をつけましょう。よくある質問に対する回答を整理するだけでなく、明るい印象を与える話し方や視線の使い方も意識します。
面接では、以下の質問をよく聞かれる傾向があります。
・なぜ美容業界に進みたいのか
・なぜこの美容専門学校に進学したいのか
・自分の長所や短所
・高校生活でがんばったことや取り組んだこと
・将来の夢や目標
これらの質問に対して、自分の思いや経験を具体的に伝えることが大切です。高校生活を振り返り、面接当日に緊張しても話せるようしっかり準備しておきましょう。
筆記試験
美容専門学校の入試では、高校で学んできた科目の基礎的な知識を問われるのが一般的です。大学センター試験と比較すると常識を問うレベルのため、難解なものではありません。市販の一般常識の問題集で対策すると良いでしょう。
また、加点対象となる資格などは学校のホームページや入試要項で確認できます。成績が良かった場合、奨学金や初年度の授業料を免除してもらえるなど学校によってさまざまな特典がある学校もあるので、入念に準備しましょう。
まとめ
美容専門学校の試験はAO入試、推薦入試、一般入試の3種類あり、AO入試は人物像や適性評価が中心で、推薦入試は高校の推薦が必要になります。一般入試は筆記試験と面接があり、人物像や一般教養が問われます。面接では質問に備えて回答を事前に整理し、志望校の理想とする学生像に合う経験や長所を伝えましょう。
また、入試内容や受験資格の詳細は学校により異なります。志望校の入試方法をよく調べ、自分に一番合う方法を選びましょう。試験当日に自信を持って望むためにも事前準備をしっかり行い、目指す進路に向けて自分を最大限にアピールしていきましょう。