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ヘアスタイリストと美容師の違い
ヘアスタイリストと美容師は、国家資格をもち、髪型作りやヘアカラーを通してお客様を美しくする美のスペシャリストです。ヘアスタイリストと美容師、呼び方は異なりますが、実はどちらも仕事内容にはそれほど大きな違いはありません。
ヘアスタイリストは、一般的に経験を積んだ美容師の呼び名です。カット、ヘアセット、パーマ、カラーなどの技術を網羅したスペシャリストに与えられる呼び名で、単に「スタイリスト」と呼ぶサロンもあります。
一方で、美容師は国家資格を取得すればだれでも美容師として認定されます。経験年数を問わず、美容専門学校を卒業して就職したばかりの新人アシスタントもサロンのトップヘアスタイリストも、すべて美容師に含まれます。
ヘアスタイリストと美容師に大きな違いはなくても、呼び名が変わればお客様が抱くイメージは異なります。カラーリストやスパニストなど、特定技術を活かした働き方もできるため、ヘアスタイリストを美容業界で働く目標として考えてみてはいかがでしょうか。
ヘアスタイリストの仕事内容
ヘアスタイリストの仕事には、華やかなイメージがあります。しかし、実際の仕事は多岐にわたり、意外と地道な業務が多いです。
ここからは、ヘアスタイリストの業務内容を3つに分けてご紹介します。
施術
ヘアスタイリストは、お客様のヘアスタイルにかかわる業務全般を担当します。具体的には、次のような施術があります。
・シャンプー:髪や頭皮の汚れ、整髪料などを落として清潔にする
・カット:ハサミを使ってお客様の髪を切り、整える
・カラーリング:カラー剤を使ってお客様の髪色を調整する
・パーマ:お客様の髪をロッドに巻き付けてカールやウェーブを作る
・トリートメント:髪や頭皮にトリートメント剤を塗り、美しい状態に保つ
・ブローやヘアセット:施術後の髪型を整え、アレンジする
ヘアセット以外にも、結婚式や成人式に参加する際の着物の着付け、特別な日のメイクを行うサロンもあり、ヘアスタイリストには幅広い知識が求められます。
お客様の希望どおりのヘアセットをするのは簡単ではありません。ヘアスタイリストは、美容関連の技術やセンスを常に磨く努力をする必要があります。
接客
ヘアスタイリストは、お客様を美しくするサービス業です。お客様がサロンに来店したところから、接客が始まります。主な内容は、次のとおりです。
・お出迎え:来店したお客様の手荷物を預かり、席に誘導する
・カウンセリング:お客様の悩みや要望を聞き、最適な施術を提案する
・雑誌やドリンクの提供:リラックスして施術を受けられるようおもてなしをする
・会計:施術が完了したお客様の会計処理をする
・お見送り:手荷物などを返却し、サロンを出るまでお見送りする
・電話対応:サロンにかかってくる電話に応対する
・予約管理:お客様の希望に沿って来店日の予定を押さえる
接客では、お客様をおもてなしする心や気遣い、コミュニケーションスキルが必要とされます。
営業
ヘアスタイリストは、サロン経営に関する営業活動も担当します。営業にはさまざまな手法があり、おもな内容は次のとおりです。
・チラシ配り:サロンを紹介するチラシを街中、もしくはポスティングで配布する
・SNSの発信:サロンの情報をSNSで発信して周知する
・営業メールの送付:会員登録いただいたお客様に感謝を伝えたり、キャンペーン情報を伝えたりする
営業活動の目的は、リピート客や新規顧客の獲得です。ヘアスタイリスト自身の指名客を増やすのにも役立ちます。
ヘアスタイリストの魅力や仕事のやりがい
ヘアスタイリストは、自分のセンスと美容技術でお客様を喜ばせる、やりがいのある仕事です。
ヘアスタイリストは華やかな職業のようでも、技術を磨くために地道な努力が必要です。お客様のために一日中立ちっぱなしで過ごすこともあり、体力的にきつい側面もあります。
しかし、大変だからこそ、自分の施術によってお客様から喜びの声をもらったときには満足感を得られます。アシスタント期間の下積みで挫折しそうになっても、頑張って学べば報われます。経験や技術が増えるとお客様からの指名が取れるようになるので、仕事に対するモチベーションも維持しやすいでしょう。
ヘアスタイリストに向いている人の特徴
スタイリストに向いている人の特徴をみていきましょう。生まれ持った性格は変えられなくても、資質は勉強や努力で習得できます。ヘアスタイリストの仕事に興味をもったら、ぜひ挑戦してください。
おしゃれが好きでトレンドに敏感
ヘアスタイリストは、美容やファッションが好きな人に向いている仕事です。お客様から悩みを聞きだし、適切なアドバイスをするためにも幅広い美容の知識が必要なため、世の中のトレンドに敏感でないとなかなか対応できません。
美容の流行は変化が早いため、時代遅れにならないよう、お客様の要望に合う提案をするセンスが求められます。
学習意欲がある
向上心がある人、自主的に学習に取り組める人もヘアスタイリストに向いています。美容技術は日進月歩で進化していて、学習意欲がないと時代遅れになり、お客様のニーズを満たせません。
ヘアスタイリストになるには地道な努力が必要なので、コツコツ物事に取り組める人におすすめです。
コミュニケーション能力がある
サロンにはさまざまな年齢層のお客様が来店するため、コミュニケーション能力がある人もヘアスタイリストに向いています。初めてのお客様に人見知りせず、年齢や性別を問わず誰とでも気軽に話せる対人能力が求められます。
カウンセリングでお客様から悩みや要望を聞き出していくには、傾聴力も必要です。美容に関する悩みをなかなか言いだせないお客様は多いため、相手の気持ちに寄り添う傾聴力を鍛えるとコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。
ヘアスタイリストを目指すなら美容専門学校への進学が近道
これからヘアスタイリストを目指すなら、美容専門学校への進学を検討しましょう。
ヘアスタイリストになるためには、国家資格の美容師免許の取得が必須です。美容師免許を取得するには、厚生労働大臣指定の養成施設で必要課程を学ばないと受験資格が得られません。ヘアスタイリストを目指すなら、美容専門学校に通うのが近道です。
美容専門学校では専任の講師によるカリキュラムが組まれていて、ヘアセットをはじめとする美容理論や技術を効率良く学べるのが魅力です。講師の指導を受けながら仲間と一緒に学ぶことで、トレンドや時代を先取りするセンスも磨けるでしょう。
学校によっては、卒業後の就職サポートにも対応しています。大手サロンと提携している美容専門学校もあり、仕事選びの幅が広がります。
昼間通う課程だけでなく、働きながらでも学べる夜間課程、自宅で学べる通信課程など、その人に合わせた学び方が選べるのも魅力です。
美容専門学校の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
まとめ
ヘアスタイリストとは、技術と経験を兼ね備えた美容師の代名詞のため、ヘアスタイリストと美容師のふたつに業務内容や資格に大きな違いはありません。ヘアスタイリストを目指すなら、美容専門学校で学ぶのが早道です。理論と技術が学べるだけでなく、就職サポートが受けられたり、夜間過程で学べる学校もあるので、自分のライフスタイルに合った学び方を選んでみてください。