エステティシャンは大変?現場の声とやりがい、必要な心得とは

エステティシャンは、お客様の顔や体を美しく整えるのが仕事です。「華やかな仕事」というイメージを抱いている方は多いのではないでしょうか。その一方で、大変なこともあるため、業務内容を理解したうえで就業を目指しましょう。 今回は、エステティシャンの仕事の大変なこと、やりがいのある部分もまとめてご紹介します。身につけておきたい心構えやスキルについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。


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【現場の声】エステティシャンの大変なこと

エステティシャンの仕事は、美容の知識や施術をとおして、お客様の体を美しくケアすることです。エステティシャンにはきれいでおしゃれな人が多く、キラキラした仕事に憧れている方は多いのではないでしょうか。

とはいえ、エステティシャンの仕事は、お客様のケアだけではありません。状況に応じて、お客様の対応から会計処理、サロンの運営まで、幅広い業務を担当します。

まずは、エステティシャンが抱えがちな仕事の悩みをみていきましょう。

体力仕事が多い

エステティシャンは、体力が必要な仕事です。施術中は基本的に立ちっぱなしなので、一日の終わりには腰や肩が凝り、ふくらはぎがパンパンに張ってしまうのもしばしば。

そもそも、お客様の体をマッサージしていく施術には、それなりの体力が必要です。お客様第一のサービス業なので、予約が立て込むと充分な休憩が取れません。手指や足腰の負担が大きく、疲労も蓄積しやすい仕事だといえます。

美容への意識が求められる

エステティシャンはお客さんのお手本となるために、常に美意識を高くもつ必要があります。エステティシャンが太っていたり、肌が荒れていたりすると施術の信頼性を疑われるので、気が抜けません。

自分を美しく保つ必要はあるものの、忙しい時期には大きな負担になりがちです。ストレスがたまって肌のコンディションを整えにくくなり、さらに余計な手間がかかってしまう悪循環に陥りやすいともいえます。

休日休みが難しい

エステティシャンはお客様優先のサービス業なので、土日や祝日といった世間一般の休日が繁忙期です。お客様が施術を希望するのは休日が多く、エステティシャンはなかなか休めないのが実情でしょう。

仕事が忙しいと、プライベートを充実させるのが難しい傾向があります。リフレッシュできずにストレスを抱え込んだり、家族や友人とスケジュールが合わずに疎遠になってしまったりと、悩みはつきません。

お客様からクレームを受けることがある

サービス業には、お客様からのクレーム対応がつきものです。なかでも、エステティシャンはお客様の近くでサービスをするぶん距離感が近く、サロンよりも個人にむけてクレームを受けやすい傾向があります。

クレーム対応では、お客様の意見に真摯に耳を傾ける必要があります。なかには理不尽なクレームもあり、心が折れてしまう方もいるようです。

大変なことだけじゃない!エステティシャンのやりがい

エステティシャンは施術をとおしてお客様を笑顔にする、やりがいのある仕事です。エステの仕事の大変なことだけに注目せず、働きがいにも目を向けてみましょう

お客様の悩みを解決できたときの達成感が大きい

エステの施術は、お客様一人ひとりに合わせてメニューを選びます。お客様の悩みを把握し、ベストなサービスを提案していきます。

独自の工夫や努力が求められるからこそ、お客様の悩みを解決できたときの達成感が大きく、やりがいを実感できるでしょう。お客様を笑顔にする喜び、感謝される幸せな気持ちも味わえます。

美容知識や技術が身に付く

エステティシャンはお客様を美しくするために、さまざまな美容知識や技術を習得します。その知識を活かして、自分自身の美しさを維持するのに役立つでしょう。

また、サロンに導入する最新の美容技術や高額な化粧品を先行して試せるのもエステシャンの魅力です。

頑張りに見合った報酬が得られる

エステティシャンの給与形態は、「固定給」「一部歩合制」「完全歩合制」と3つに分かれています。

・固定給・・・一般的な月給制度のことです。毎月、支払われる額が固定で決まっています。
・一部歩合制・・・毎月の基本給に加えて、出来高が加算される仕組みのことです。
・完全歩合制・・・成果報酬型の給与形態のことです。企業が設けた歩合率に応じて給与に反映されます。

サロンでは、一部歩合制と完全歩合制を採用しているケースが多いため、個人の成果が給与に結びつきやすいです。そのため、頑張った分だけ収入を得られます。

売上に貢献しやすいリピーターを得るには、専門的な美容の知識や技術を学び続けることが大切です。中には、施術に必要な資格取得で手当を支給しているサロンもあるため、求人を探す際は福利厚生を確認してみましょう。

スキルを積めば独立も目指せる

エステティシャンとしてスキルを積めば、将来的な独立開業も目指せます。エステサロンは設備投資に費用がかからず、比較的に難易度が低いとされています。経営者として、自分の理想のサロンを経営するのも夢ではありません。

開業する場合は、コミュニケーション能力や経営のノウハウもあわせて身につけておく必要があります。まずは、サロンでエステティシャンとして実績を積むだけでなく、サロン経営にも積極的に関わると良いでしょう。

エステティシャンになるために必要な心得

エステティシャンになるための必要な心得を紹介します。

接客スキルを身に付ける

サロンやお客様のニーズに合うエステティシャンになるには、接客スキルを積極的に磨く必要があります。

エステの仕事は、会話からお客様と良好な信頼関係を築くところからはじまります。お客様の悩みを正確に聞きだし、要望に沿うメニューを提案することを心掛けましょう。顧客満足度が高まり、指名客の獲得につながります。

接客力はすぐに習得できるスキルではありません。先輩スタッフを手本に、知識や技能を習得していきましょう。

美容知識や技術を学び続ける

美容知識や技術は日進月歩で進化しているため、常に学び続ける姿勢が求められます。

お客様に満足していただけるサービスを提供するには、肌の構造や体の仕組みに対する深い知識が欠かせません。自分自身がしっかり理解していないと、曖昧な説明になってしまったり誤解をまねく言動をしたりして、お客様に不信感を抱いてしまいます。

エステに使われる美容機材やサロンが推奨する化粧品も、自分自身が良さを実感していないと説得力のある説明ができません。毎日が学びの場だと考えて、前向きに勉強や現場での練習を積む努力をしましょう。

エステティシャンは、お客様とのコミュニケーションが楽しめる方、美容意識や学ぶ意欲が高い方に向いている仕事です。完全にはあてはまらなくても、心掛け次第で順応できるため、ぜひ就業を目指してください。

なお、エステティシャンに向いている人の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて、仕事選びの参考にしてください。

エステティシャンに向いているのはどんな人?その特徴を解説

まとめ

仕事選びでは、良い側面だけでなく、大変なことにも目を向ける必要があります。エステティシャンとして働く人の実際の声に耳を傾けて、ぜひ業務内容を正しく理解しておきましょう。

体力的、精神的に大変なことはあっても、お客様がきれいになるお手伝いをするエステティシャンは、やりがいのある仕事です。自分を美しくする美容知識やスキルも習得できるため、就業を目指してみてはいかがでしょうか。