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美容師の平均年収はどのくらい?
美容師の年収は、働く地域や年齢、雇用形態によっても異なります。まずは、平均年収をさまざまな角度から見ていきましょう。
平均年収は約330万円
厚生労働省が発表している「令和2年度賃金構造基本統計調査」によると、美容師の平均月収は約26万9,400円です。月収とは別で支給される年間賞与やその他特別給は、約6万5,500円ということがわかりました。
この金額から年収額を計算すると、329万8,300円が平均年収となります。ただし、あくまで正社員で雇用されている場合です。
パートやアルバイトの場合は平均時給982円、派遣社員は平均時給1,322円という調査結果が発表されています。
さまざまな職種を含めた正社員の賃金は、賞与を除いて約32万4,200円です。この結果を見る限り、ほかの職種や業種と比較すると給料はやや低いほうであるといえるでしょう。
参考:「令和2年度賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)
年代・性別による違い
美容師の給料は、年齢や性別によっても異なる場合が多いです。すべての美容師に当てはまるとはいえませんが、多くの美容師で男性が年収額約353万円なのに対し、女性が約290万円と少ない傾向にあります。
また、男性の場合は50代前半まで経験年数によって給料が上がりますが、女性は30代後半以降を境に、経験年数が増えても給料が上がることは少なくなるのです。
ただし、年齢や性別による年収額は、一般的な例として挙げたものであり、インセンティブ制度を導入している店舗なら年齢が若い女性であっても、男性より年収が高いこともあります。
【役職別】美容師のお給料事情
多くの美容師は、美容師免許を取得して就職した後、見習いのアシスタントからスタートし、技術を学びながらキャリアアップしていきます。
ここからは、各役職の業務範囲や給料の相場について見ていきましょう。
アシスタント
美容専門学校を卒業し、美容師免許を取得したばかりの駆け出し美容師は、アシスタントからスタートするのが一般的です。美容院に就職して1年半~3年程度は、アシスタントとして働きます。
業務としては、受付をはじめとする雑用やシャンプー、スタイリストのサポートなどがメインです。業務時間が終了したあとに、カットやカラー、パーマなどの技術を練習していくことになります。
月収は、店舗の規模によっても異なりますが、固定で14~18万円程度です。年収にすると200~300万円前後になるでしょう。
ジュニアスタイリスト
アシスタントを卒業したら、ワンランク上のジュニアスタイリストに昇格します。ジュニアスタイリストになれば、カットやカラー、パーマなど、美容師の基本的な業務を任せてもらえますが、1人では対応できない業務も一部あり、ほかのスタイリストからのサポートが必要な状態です。
月収は固定で14~18万円程度が相場で、年収にすると約200~300万円前後となります。役職を細かく分けていない店舗では、ジュニアスタイリストの役職を設定しておらず、スタイリストとひとまとめになっているところも多いです。
スタイリスト
美容院ですべての業務に対応できる高い技術をもった美容師になれば、スタイリストに昇格できます。
月収は、固定給+歩合給で算出されることが多く、実力によって給料が決まることがほとんどです。
固定給は20万~30万円が相場で、歩合給は指名や売上によって変動します。そのため、年収額がジュニアスタイリストと変わらない人もいれば、500万円以上の人もいるのです。
実力で高年収にもなれるスタイリストですが、なかでも技術力がずば抜けて高く、人気のあるスタイリストは「トップスタイリスト」と呼ばれます。
トップスタイリストになれば、月収50万円以上、年収額800万円以上も目指せる夢のある職業です。
店長
チェーン店の店長クラスなら、美容院の規模や売上に応じて給料が決定します。そのため、月収30万~120万円と給料にも差が生じるのです。
店長は、美容師としての技術や接客能力はもちろん、人事に関しての知識やマネジメントスキルなど、経営者としての能力も問われます。
店舗の経営が上手くいけば、必然的に給料もアップするため、年収1,000万円以上も目指せる環境です。
経営力に自信がある人の場合は、チェーン店の店長ではなく、独立開業してオーナーになれば、年収2,000万円を超える人もいます。
美容師としての技術やキャリアだけでなく経営にも興味がある人は、キャリアアップの中に店長やオーナーとしてのキャリアがあることも覚えておくと良いでしょう。
美容師として収入アップを目指すには?
美容師の平均年収は、他業種に比べて低い傾向にあります。しかし、数多くのやりがいや魅力のある美容師を、収入が低いという理由だけで諦めるのはもったいないです。
美容師として収入をアップさせる方法は、いくつかあります。ここでは、美容師としてのキャリアアップの方法を、大きく3つに分けて紹介します。美容師の収入に不安がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
トップスタイリストや店長になる
通常のスタイリストが、他業種に比べて年収が低いのは事実です。しかし、トップスタイリストともなれば、他業種よりも高年収を目指せます。
例えば、雑誌やテレビでカリスマ美容師として取り上げられるスタイリストは、トップスタイリストです。新しいカラーの手法を編み出したり、スタイリング技術やカット技術が優れたりしていれば、多くの人から注目を集められます。
トップスタイリストになるためには、積極的にスキルを磨きつつ、自分から技術やノウハウを発信することも大切です。多くの人から注目され、指名される美容師になれば年収1,000万円以上も夢ではありません。
また、経営力やマネジメントスキルに自信がある人であれば、チェーン店の店長になり売上を上げることで、高い年収を稼げるようになります。
条件の良いサロン・美容室で働く
同じ業務内容や役職でも、働く美容院によって給料は異なります。働き先を選ぶ段階から、条件の良いサロンや美容室に応募しておくのもひとつの手段です。
カットやカラー、パーマの料金はもちろん、指名料なども他店より高い場合は、給料も高い可能性があります。
高い料金を設定している美容院では、基本給が他店と変わらなくても歩合給を高く設定していることが多いのです。
さらに、地域によっても給料に差があることから、給与水準の高い首都圏の店舗を狙うのも良いでしょう。
独立して自分のお店をもつ
美容師は、独立開業も目指せる資格です。もちろん、独立するまでに美容院やサロンで下積みをし、美容師としての経験やスキルを十分に蓄積しなければなりません。
下積みをしながら、接客能力や美容師の技術に自信がついてきたら、管理美容師など開業に必要な資格も取得します。
独立開業して自分のお店をもてば、サロンに勤務するトップスタイリストや店長よりも高収入を得ることが可能です。
もちろん、独立開業するには、ある程度の初期費用も必要になりますが、スタッフを雇用して規模を大きくしていけば、年収1,000万円以上も目指せます。
まとめ
美容師は、一般的な職種に比べて年収が低いといわれていますが、キャリアアップ次第では、他業種よりも収入を上げることが可能です。
美容師免許は、独立開業もできる国家資格でもありますし、美容師としての技術や接客能力を磨けば、トップスタイリストへの道も開けます。
多くのキャリアアップの選択肢がある美容師は、夢のある職業であることに間違いはありません。平均年収だけに注目するのではなく、キャリアアップを見据えて挑戦してみましょう。
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