アロマセラピストになるには?取っておくと良い資格はある?
アロマセラピストの国家資格などはなく、技術や知識があれば誰でも名乗ることができます。必須の資格はないとはいえ、精油の知識はもちろん、フェイシャルやトリートメント技術、解剖生理学など、幅広い知識が必要な職業です。
関連する資格を取得しておくと、知識や技術の証明にもなるので、就職活動も進めやすくなるでしょう。そこで、アロマセラピストになるためにやっておいた方が良いことについて説明します。
知識と技術を学ぶ
アロマセラピストになるには、アロマに関する幅広い知識が必要です。独学で学ぶこともできますが、カリキュラムに沿って専門的に学ぶと知識や技術を習得しやすく、就職活動にも役立ちます。
効率的に学ぶには、どのような選択肢があるのか紹介します。
美容系専門学校で学ぶ
美容系専門学校は、アロマセラピストについて学べるコースがあり、知識や技術を習得しながら資格取得を目指せます。アロマセラピストの資格取得に向けた講座で学ぶことができ、認定資格の取得も可能です。
美容系専門学校では、アロマの知識以外にも、皮膚の構造やリンパの流れ、ツボの反射区などについての知識も身につけることができます。専門学校を探すときは、何を学びたいかを明確にしてから、自分に合った学校を見つけましょう。
認定スクールで学ぶ
認定スクールとは、協会などの資格運営者が認定した学校です。美容系専門学校と同様に学びながら資格取得を目指せます。
メリットは、取りたい資格に特化した内容を学べるため、比較的短い期間で資格取得を目指せるところです。仕事としてだけでなく、趣味としても学びやすいでしょう。
取りたい資格がある場合は、運営する協会のホームページなどから情報収集できます。認定スクールは全国にあるので、費用や期間などを考慮し、条件に合った場所を選びましょう。
通信講座で学ぶ
通信講座の検定取得講座を活用する方法もあります。時間や場所に縛られず、自分の都合に合わせて受講できます。
施術技術をDVDやオンラインで学べる講座もあり、働きながらでも無理なくアロマセラピストを目指せます。通信講座は、趣味で学びたい方から仕事で活用したい方まで、幅広く取り組みやすいでしょう。
民間の資格を取得する
では実際に、アロマセラピストに関わる民間資格はどのようなものがあるのか紹介します。
アロマテラピー検定
アロマテラピー検定は、アロマセラピストを目指す多くの方が取得している資格です。合格率は約90%と高く、公式テキストでしっかり学習すれば、問題なく合格できるでしょう。
アロマテラピー検定には1級と2級があり、1級を取得すると「アロマテラピーアドバイザー」にもなれます。
アロマセラピスト
アロマセラピストとは、アロマオイルの種類やアロマトリートメントなど、一定以上の知識を証明する資格です。
一般的なアロマの知識のほかに、効果や芳香剤、アロマバスなどについても学びます。アロマを使用したスキンケアや香水づくり、アロマトリートメントなどの知識が身に付きます。
資格取得後に各種サロンで活躍される方や、自宅やカルチャースクールなどの講師として活動する方にとって、取得しておくと有利な資格です。
アロマオイル士
アロマオイル士とは、美容とアロマの知識を一定以上もつ方に認定される資格です。アロマのプロとして、お客様へのアドバイスや接客販売に携われます。
取得後は、インストラクターや教室を開校するなど、幅広く活躍できます。アロマオイル士は、アロマを楽しみたい方や日々の生活を充実させたい方にもおすすめの資格です。
トリートメント認定
トリートメント認定とは、プロのアロマセラピストとして、お客様にアロマテラピートリートメントやコンサルテーションを行う能力があるかを認定する資格です。
コンサルテーションとは、施術前と施術後の会話によりお客様に寄り添ったサービスを提供することです。例えば、施術前の会話から施術目的やプランを考えたり、施術で気がついたことやトリートメントの効果を高めるための提案をしたりします。
トリートメント認定を取得すると、アロマの専門知識や解剖生理学、皮膚科学などの知識から、トリートメントの技術など、総合的な知識や技術の証明になります。
サロンで経験を積む
未経験からでも働けるサロンもあるため、実際に働きながら知識や技術を身に付ける方法もあります。
サロンの中には、資格取得を支援してくれるところもあるので、就職活動をする際に確認しておくようにしましょう。
未経験でも働きながらアロマセラピストになれますが、未経験可の職場しか応募できません。選択肢が狭まってしまうので、希望のサロンがあるときは先に資格を取得しておいたほうが、就職活動をスムーズに進められる可能性があります。
アロマセラピストの仕事内容
アロマセラピストの仕事は、アロマオイルを使用し、香りやトリートメントなどにより心と体の調子を整えることです。アロマセラピストの具体的な仕事内容について解説します。
フェイシャルやボディにトリートメントを行う
アロマセラピストは、お客様の悩みや不調を解決するためにカウンセリングをし、適した精油を調合して施術します。
お客様の体調や好みに合わせた精油を肌に塗布し、フェイシャルやボディにトリートメントを行うことで、疲れやストレスを和らげます。
ボディやフェイシャルに行う施術は、あくまで精油を使用したリラクゼーションの一環であり、マッサージとは異なります。最近は、リンパドレナージュの手法を取り入れるサロンも増えています。
アロマオイルに関するアドバイスをする
トリートメントの施術がないアロマオイルや精油を取り扱っている店舗などで、カウンセリングを行い、お客様に適したアロマなどのアドバイスをします。
医療の現場などで心身の疲れや病気を予防・解決するために補助療法や代替療法として行われることもあります。
アロマセラピストとして活躍できる場所
香りを使って癒しを提供するアロマセラピストは、ストレス社会の現代にマッチした仕事です。アロマセラピストとして活躍できる場所について紹介します。
アロマサロン
ホテルやスパ、エステサロンなどのアロマサロンで働くことができます。未経験可能なところもありますが、基本的には資格や経験がある方が優遇されます。アロマサロンで働きたい方は、しっかりと学習し資格取得を目指しましょう。
アロマサロンの求人は、インターネットなどで検索すれば探せます。「アロマ求人情報」などのキーワードで検索してみると良いでしょう。
アロマ関係企業
精油やアロマ関係の商品を取り扱っている企業や店舗で働くこともできます。精油選びや、カウンセリング、セルフケアのアドバイスを行います。精油の特長や注意点、利用法などをわかりやすく伝えるスキルが必要です。
アロマセラピー講師
アロマスクールなどでアロマに関する知識を人に教える仕事です。出張講座やイベントなどへの参加もあり、サロンでの働き方とは異なります。人に教える仕事なので、より高度な知識と技術が必要です。
医療・介護業界
心療内科などの医療施設、介護施設などでアロマを取り入れるところも増えており、アロマセラピストが活躍しています。
医師や看護師と連携し、患者や利用者の心身の負担を和らげます。介護施設では、レクリエーションとして精油入りの石鹸やバスソルトを作るところもあるようです。
独立開業
アロマセラピストの資格があれば、独立することもできます。自宅や部屋を借りてアロマサロンを開業し、活躍するといったケースです。
資格取得後すぐ独立するよりも、専門学校などで知識を学び、アロマサロンなどで経験を積んでから開業する人が多いようです。
まとめ
ストレス社会で癒しを求める方にとって、アロマセラピストは需要の高い仕事です。お客様に合うアロマオイルを調合し、リラックスへ導くことで、お客様を癒すことができます。
資格がなくてもアロマセラピストになれますが、資格を取得しておくと就職活動がスムーズです。アロマセラピストとしての活動場所も増えているので、希望の職場で働けるよう今から準備しておきましょう。